人口が1600人しかいない街に年間30万人を集客する水族館 No.269

こんにちは

札幌で販促アドバイザーをしている
アイムの山谷満紀夫です。

今日も雪の積もった札幌
冬景色になっております。

今日の頭の中のBGMはMR.BIGで「Colorado Bulldog

はじめに

公共機関ってのはお金を取っちゃいけないのか?

ウチの近くの生涯学習センターの「ちえりあ」

たまにセミナーとかですごい人が来たりします!

今回は北の大地の水族館のプロデューサー中村元氏
市職員の若杉鉄夫さんのお話でした。

しかも、無料・・・

北の大地の水族館 山の水族館03

北の大地の水族館

「北見市留辺蕊町温根湯温泉」・・・

読めないっすよね・・・

ルベシベ町オンネユ温泉にある正式名は「山の水族館」らしいですが

これは計画段階のときに
山の水族館の名前を変更しようとしたら
議会で反対されたそうです・・・(汗;

改築前も年に2万人(冬季休業)と比較的お客様は多いほうだと
(近くの博物館は年間500人!!!)

でも、講演では「北の大地の水族館と言っています!」
とおっしゃってました(笑)

過疎化し廃墟になる町の水族館再生計画

どんどん人口が減少し、過疎化してきた。

温泉も大きな2つのホテルがつぶれ、周辺のお店もつぶれ、
お客様に魅力が無くなり、地域も廃墟化してきた。

国からの補助金のほとんどがインフラ整備にあてられ
それで過疎が止まるのか?

河川整備の時に北の大地の水族館(山の水族館)が補助金対象となり、
この計画が持ち上がった。

予算は当初2億5000万円(後に3億6000万円になったが・・・)

普通50億程度、名古屋港水族館は400億もかかっている

温根湯温泉活性化につながる唯一の事業

アイデアが形に出来ないと言う事で
水族館プロデューサーの中村元氏に白羽の矢があたった。

予算も無く、だめもとでお願いした所
快諾頂いたとの事でした。

相談し、まず決まった事は
大人をターゲットにすると言う事だった。

やはり、主導権を持ってお金を使うのは大人である。

大人が来たくなる水族館

まず水族館の特徴である
「水塊」(中村氏の造語)水が多いことで
非日常感を味わい癒される。

北の大地の水族館(山の水族館)に作った施設
世界初「凍る水槽」
マイナス20度になるルベシベ町その下がどうなっているのか?
日本発「滝つぼ水槽」
滝つぼの中がどうなっているのか?
(予算が無いためトンネルチューブ型に出来なかった)
「外水槽」
外に池を作り四季がわかるようにした
水槽を作るお金が無いためガラスを貼り、
外をそのまま水槽にしてしまった。
なるべく本物に近い環境(草木岩)にした
「ジャンプ水槽」
マスの溯上が見られるように斜面を作り、水を流した。

いただきますライブ
ニジマスをイトウが食べるシーンを食育として魅せる。

地域活性化をしたい

他に目をつけたのが
熱帯魚が色艶が良く、バカデカイ

これは何かやっているのか聞いてみると

冬は温泉と冷泉をまぜた所に入れると
うろこが2ヶ月で回復する

そのくらい良い温泉何打という事で!
温泉の効能がある事を暗に言った。
(薬事法の絡みがあるため)

癒しを求めてくる大人に温泉と水族館のセットでアピール

そうする事により、マスコミの取材が殺到

北の大地の水族館(山の水族館)が
貧乏水族館の名前で全国放送に!

テレビ各社、新聞各社に取り上げられ

年間2万人だった入場者数が30万人に!!!

さらに温泉とセットにしたことにより
温泉の宿泊者数が1.2倍~2倍に!

近くの木工クラフト体験も集客が増え
夏休みの自由研究用と思っていた物が
休み前に材料がなくなってしまうなんて事も!

変化する事が重要

新しい魚は買えない!

今ある魚はマス類、大きい熱帯魚だけ

これじゃ勝ち目がないと思うのではなく
そこに注目し、どうしたらそれが価値になり
お客様が見たいと思うようになるのか?

それを考え工夫した結果です。

『強い者が生き残るのではなく、 賢い者が生き延びるでもない。
唯一生き残るのは、変化に対応したものが生き残る』
チャールズ・ダーウィン

中小企業もみずからの価値に注目し、
どのようなアピールをするのか?

最後に

こんなに良い講演なのにけっこう席が空いてました・・・

公共機関もきちんとお金取って販促した方が良い気が・・・(汗;

 

最後まで読んでいただいてありがとうございます!

販促を消費じゃなくて、投資にしませんか?

販促アドバイザー 山谷 満紀夫でした。


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