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「硫黄島からの手紙」を観て。

私はビデオを借りて、映画を観ることがないので映画のお話をします。
「硫黄島からの手紙」は、2006年のアメリカ映画です。「父親達の星条旗」に続く、
硫黄島の戦いを日米双方からの視点で描いた「硫黄島プロジェクト」の日本側に視点に立つ作品です。

劇中の栗林忠道中将の手紙は、彼の手紙を後にまとめた「玉砕総指揮官の絵手紙」に基づいているそうです。監督やスタッフは「父親達の星条旗」と同じくクリント・イーストウッドらがそのまま手がけたものです。
普段戦争物はあまり観ない私が、絵手紙という言葉に魅かれ観に行ったのです。

 61年前に硫黄島で、圧倒的なアメリカの軍事力に立ち向かう日本軍は、食べるものにも事欠く状態での戦いをしたのです。5日で終わるだろうと言われていた戦いは、36日にも及ぶ歴史に残る熾烈な戦いであり、そして2万2千人が亡くなりました。
2006年に硫黄島で地中から発見された数百通もの手紙。かつてこの島で戦った男たちが、家族に当てて書き残したものでした。それぞれの命をかけて守った家族への想いが胸を打ちます。そして、彼らが命をかけて守った国日本で今、年間3万人以上の自殺者がいます。平和で豊かになったというのに…..。何ともやりきれない想いがします。

 今月の14日に菅総理が硫黄島で、戦没者の遺骨収集の状況を視察していたニュースが流れました。まだ1万3千柱の遺骨が未帰還だということです。硫黄島に張り巡らされた地下要塞が、発見を困難にしているのでしょうか。早く安らかにと願うばかりです。まだ戦争は終わっていないと伝え続けていくのが、私たちの仕事です。
たった61年前の出来事です。そんな遠くない昔です。命を大事に本気になって生きなければいけないと思いました。

 

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